
掛け軸買取の際の注意点とは?
骨董品はものによっては値段も高く、よほど興味がないとなかなか手が出しにくいものではないでしょうか。そんな骨董品の中でもイメージがつきやすいものが掛け軸だと思います。
そして自分で購入したものや相続や贈与などで思いがけず手に入れた掛け軸を売ることになった場合、買取業者に依頼することが多いのではないかと思います。
買取業者選びに失敗しないようにする
はじめに買取業者を選定する上で注意するポイントをご紹介します。
一つ目は掛け軸専門の鑑定士が在籍しているかです。骨董品は歴史も長く、ジャンルもとても幅広いです。そのため一人で全てのジャンル、時代を網羅しているということはほぼ不可能であり、鑑定士により得意分野が存在しています。贋作も多い骨董品ですが掛け軸は中でも査定が難しいので骨董品鑑定士ではなく、掛け軸専門の鑑定士が在籍しているかをまずは確認しましょう。
二つ目は販売経路が豊富かどうかです。買取業者はお客様から買い取った骨董品を様々な販売経路で出品することで利益をあげます。販売経路が多いということは、それだけ買い取った骨董品を高く売るチャンスがあるということなので、買取価格も高くなる可能性が高いです。
次に買取実績が多いかです。買取実績が多いということはそれだけ鑑定士の経験が豊富であるということであり、目利きを信頼できる指標になります。また、買取実績が多いということは、提示された買取金額に納得できた人が多いということにもなります。
最後に即日現金で買取が可能かです。業者の中には後日振り込むと伝えておいて連絡が取れなくなるという悪徳業者が存在しないとも言い切れません。鑑定した結果、買取額が高額になった場合に即現金で買い取れるということはそれだけ資金力を持っているということなので、業者を選ぶポイントになります。
以上が業者を選ぶ上で注意する点です。業者が異なると買取価格も変わるということはよくあることなので、業者は信頼できるところを選びましょう。
買取をしてもらうタイミングを見極める
ファッションに流行があるように骨董品にも流行があります。その流行にうまく当てはまれば良いですが、外してしまうと買取価格が大きく変わってしまうこともあります。
すぐにでも処分したいという場合は別ですが、もし迷っているという場合は一度、売らなくても買取業者に相談してみると良いかもしれません。写真やSNSを利用して鑑定を行ってくれるところも今は出てきていますのでそういったサービスを利用してみると手軽で良いかと思います。
そして売るときの取引相場も把握しておくと良いでしょう。取引相場を把握できていれば、業者に安く買い叩かれてしまうことを防ぐことができます。作者や作品が明確にわかればオークションサイトなどで直近の取引額を調べることができます。
ただ、その取引価格で売れるわけではないということは注意しておきましょう。先ほどの流行の問題もありますし、保存状態や人件費や運搬費などで相場よりどうしても安くなるということもありえます。
また、オークションなので安く落札されたということも十分ありえます。なので確実に信頼できる情報ではありますが、買取業者にネットで買取相場を調べた、と伝えておけばあまりに安い値段を提示されにくくなるのではと思います。
高く買い取ってもらうために状態を良くする
骨董品を買い取ってもらうにあたり、状態が良いものの方が高い値段で売れるということは理解しやすいかと思います。具体的には付属品や鑑定書や箱があれば揃えておくことであったり、温度や湿気によっては劣化が進んでしまうので保存状態を改善することであったり、修理は行わないことが挙げられます。
箱がなかったり、オリジナルのものと異なったりするだけで価値が大きく下がる要因になります。また、保存状態によってはカビが発生してしまい、これも価値が下がる原因になります。
ただ、だからと言って修理をしてしまうと作品に手を加えたことになり、それも価値を下げる要因になってしまいます。手入れ方法がわからない場合も買取業者などに相談してみても良いかもしれません。
ここまで骨董品買取業者に買い取りしてもらう際の注意点をご紹介してきました。
ものによっては思い入れのある品であることもありますし、できることなら高い値段で売りたいことと思います。そのためにはやはり業者選びが肝心で、騙されて安い値段で買い叩かれてしまうことのないよう信頼できる業者を選ぶ必要があります。
そして少しでも高く売れるようにするために売るタイミングを見計らいつつも、掛け軸の状態と相談しながら売るタイミングを決めるのが良いでしょう。骨董品は普通の買い物と違い、価格などの見極めが素人には難しいので、慎重に買取を進めましょう。