
骨董品の宅配買取の注意点
骨董品買取を業者に依頼するときに宅配買取を依頼することができます。
簡単に骨董品を売る方法としてよく用いられるようになってきていますが、利用する際には注意しなければならない部分もあります。
失敗しないために何に注意すべきかをよく理解しておきましょう。
骨董品を送るときに起こりうるトラブルに注意
宅配買取には骨董品を送って買い取ってもらう方法だからこそのトラブルがあることはよく理解しておかなければなりません。
★たとえ自宅にあったときには美しい状態であったとしても、買取業者の手に渡ったときには悲惨な状態になってしまっているかもしれないのです。
トラックなどで輸送してもらっている間に粗末に扱われてしまうと傷がついてしまって価値が下がってしまう可能性があります。
特に陶器や磁器などの場合には破損のリスクが高く、掛け軸などの場合には汚損する可能性があるでしょう。
骨董品だからといって特別扱いをしてくれる訳ではありません。
横置きや逆さ置き厳禁、壊れ物注意といった形で手続きをすると少し丁重に扱ってもらえますが、それでも些細なミスにより傷がついてしまう可能性はあるでしょう。
★また、温度や湿度の影響によって状態が悪化する可能性もあります。
紙の質は高温多湿の環境に置かれるだけで著しく状態が低下する場合も多く、逆に冷蔵便や冷凍便で送っても常温に戻る段階で結露して状態が悪化してしまいがちです。
このような形で買取業者に届く前に質の大きな変化が起こり得ることは念頭に置いておきましょう。
少しでも傷がつかないように適切な梱包材を使って送ることが大切です。
買取業者によっては売りたい骨董品ごとに適切な梱包材を用意して送付してくれますが、それでも本当に安心できるのかと疑心暗鬼になりながら十分なケアをして送るようにしましょう。
買取を依頼するときにかかる料金についての注意点
買取業者に依頼するときに注意しておくべきポイントもあります。
★一般的には送料については骨董品を送るときには業者側の負担になるので着払いで送ってしまって問題はありません。
しかし、予めメールや電話などで連絡をして、骨董品を送ることを伝えていないと受け取ってもらえないこともあります。
まずはコンタクトを取るのを忘れないようにしましょう。
★また、業者によっては送料を負担してくれない場合もあるので予め確認しておくことが必須です。
より気をつけなければならないのは、返送が必要になったときの送料負担です。
一般的な傾向として、骨董品を送るときには業者が送料を負担してくれますが、送り返してもらうときには自己負担になります。
査定価格があまりにも低かったから返送してもらいたいという状況に陥る場合はあるので、返送料についてもよく確認しておきましょう。
返送料がかかる場合には買い取ってもらうのを前提にして送るという覚悟が必要です。
★また、梱包材についても考慮する必要があります。
業者が梱包材を無料で送ってくれるという仕組みになっている場合もありますが、梱包材を送ってくれない買取業者もあります。
ダンボールや緩衝材を一通り揃えるとかなりの金額になる場合もあるので、できるだけ梱包材を提供してもらえる業者を選ぶのが無難です。
高く売りたいときに起こりうるトラブルとは?
骨董品を売るときには少しでも高く売りたいと考える傾向がありますが、実は宅配買取はあまりこの目的に適っていません。
高く売るためには多くの買取業者に査定を依頼して見積もりを出してもらい、高い買取価格を出してくれた業者を選んで売るというのが合理的です。
しかし、この場合にはこのような比較をしにくいのです。
一つの業者に査定してもらうために骨董品を送付し、見積もりを取ったら返送してもらわなければなりません。
返送料がかかるだけでなく、日数も一週間程度かかってしまうでしょう。
見積もりに有効期間が設定されていることも多く、あまり多くの業者の査定価格を比較することができないのです。
返送料がかかってしまうと、それ以上に十分に高く売れる業者を見つけなければ収支を考えると損をしてしまうことになります。
そのため、比較吟味をして高く売りたいと考えている場合には向かないというのが注意点です。
ただし、返送料も無料の買取業者であれば、利益についての問題は生じず、ただ時間がかかってしまうことや多数の業者を比較しにくいことだけが問題になります。
自宅から送るだけで簡単に査定してもらえるという点で魅力がありますが、メリットが大きいかどうかは売り方次第なので気をつけましょう。
〇まとめ
ただ骨董品を送るだけで良い買取方法は便利なのは確かですが、送料の負担がどのようになるかはよく確認しておかなければなりません。
査定のみしてもらって買取はしてもらわないという場合には、返送料がかかる場合がほとんどです。
複数の業者に見積もりを依頼して比較することにより、少しでも高く売ろうとする場合には特に注意が必要になります。
返送を依頼するときでも無料の業者があれば優先して選んで、見積もりを取っておくのが賢明と言えるでしょう。